墓じまいにかかる費用は、お墓の面積や立地条件、作業内容によって大きく変わります。費用を把握しておくことで、想定外の出費を避け、納得のいく決断をすることができます。ここでは、一般的な費用の目安や見落としやすいポイントについて詳しく解説します。
■ 墓じまいにかかる主な費用の内訳
- 墓石撤去・整地費:1平方メートルあたり約50,000円(税別)
- 墓石の大きさや材質によって撤去の難易度が異なります。
- 墓石の下に基礎コンクリートが入っている場合は追加費用が発生することもあります。
- 駐車場から墓所までの距離:1メートルあたり10,000円(税別)
- 人力で道具や石材を運ぶ距離が長い場合、作業員の増員や時間がかかるため、その分コストが加算されます。
- 閉眼供養(お性根抜き):30,000円前後
- 僧侶へのお布施やお車代を含む。
- 宗派や地域によって金額が異なることがあるため、事前に確認が必要です。
- 改葬先の費用:納骨堂・永代供養墓などにかかる費用。10万〜30万円が一般的。
- 個別型の納骨堂や、都心部の施設になるほど高額になる傾向があります。
■ 意外と見落としがちな費用項目
墓じまいには上記の基本費用の他にも、次のような費用が発生することがあります:
- 改葬許可申請の手続き費用(行政書士等に依頼する場合)
- 遺骨の郵送・移送費(専用梱包材・輸送サービス)
- 墓所までの道路整備や植栽伐採などの付帯作業費用
- 供養品(お花、お線香、卒塔婆など)の準備費
これらの費用は現地調査をしないとわからないことも多く、必ず事前に業者に確認しましょう。
■ 相場より高すぎる・安すぎる見積もりには注意
相場より明らかに高い、あるいは極端に安い見積もりは注意が必要です。
- 高額なケース:撤去方法や処分費、管理費用が不明確なまま計上されている
- 低価格すぎるケース:一部作業が含まれておらず、後から追加請求される恐れがある
見積もりは、金額だけでなく「何にいくらかかっているのか」の内訳が明確であることが重要です。
■ 複数業者に見積もりを取ることが大切
墓じまいは頻繁に行うものではないため、相場感が分かりづらいという方も多いはずです。信頼できる業者を選ぶためにも、最低でも2〜3社に相見積もりをとることをおすすめします。
- 作業内容と価格が明確に記載されているか
- 相談への対応が丁寧か
- 実績や口コミが確認できるか
これらをチェックポイントにすると、信頼できる業者選びに役立ちます。
■ まとめ
墓じまいの費用は一律ではなく、条件やご希望によってさまざまです。大切なのは「費用の根拠を理解し、納得した上で進めること」。
不安な場合は、まず無料の現地調査や見積もりを依頼し、具体的な金額と作業内容を確認しましょう。家族としっかり話し合いながら、安心して墓じまいができる環境を整えていきましょう。